2019.09.25
LIFULL Table Presents 地球料理 -Earth Cuisine- 第二弾「BAMBOO SWEETS –竹害から生まれた和菓子–」 地球のために「竹」を食べる。食の新たな可能性を探る試み
URL:https://table.lifull.com/earthcuisine/
株式会社LIFULLは、LIFULL Table Presents「地球料理 -Earth Cuisine- (アース・キュイジーヌ)」プロジェクトの第二弾として、2019年9月24日(火)東京都現代美術館(東京都江東区)にて「竹害」をテーマとした「BAMBOO SWEETS -竹害から生まれた和菓子-」を発表し、その試食イベントを行いました。
「地球料理-Earth Cuisine-」は、地球上でまだ光を当てられていない素材にフォーカスし、その素材を食べる事で地球のためになる、地球の新たな食材を見つけるプロジェクトです。
第二弾である今回は、全国各地で「放置竹林」が増加し社会問題となりつつある「竹」にフォーカス。パウダー状にした放置竹林の竹をすべての作品に使用し、海外からも注目を集める 新進気鋭のシェフ薬師神 陸氏と、和菓子作家の坂本紫穗氏による、合計8品の和菓子のフルコースを発表しました。
なお、「BAMBOO SWEETS -竹害から生まれた和菓子-」は、当社運営の飲食店LIFULL Table(東京都千代田区)にて今秋より一般発売・提供を予定しております。今後の展開にも、ぜひご期待ください。
プロジェクトの背景
竹は、建材、加工品の材料、観賞用など日本人の暮らしに欠かせない素材であり、その清涼感や風情が日本人に愛され、古から日々の生活に役立てられてきました。
しかし昨今の竹材をとりまく環境として、需要の低下、生産者の高齢化・後継者不足等により、各地で管理されない「放置竹林」が増加し、昭和61年に14,7万ヘクタールだった国内の竹林面積は拡大し続け、現在は約16万ヘクタールに広がっています(林野庁:森林資源の現況/平成29年3月31日)。
成長が早く、繁殖力が高い竹は、放置すると周りの動植物の生態系への悪影響や、過密になると弱ったり枯死した地下茎が多くなり、浅根になる傾向があるため、土をかかえ留めることができず大雨の際には地滑り等の竹害を引き起こす可能性があります。このような放置竹林による影響は今後更なる社会問題に発展する可能性を抱えており、林野庁からは、有識者による今後の竹の利用拡大に関するアプローチをまとめた報告書も発表されています(林野庁:竹の利活用促進に向けて/平成30年10月)。
LIFULLでは、このたびの「LIFULL Table Presents 地球料理 -Earth Cuisine-」第二弾「BAMBOO SWEETS -竹害から生まれた和菓子- 」を通じて、全国に広がる放置竹林の現状を伝え、放置竹林を「食べる」という新たな用途を開発することで、日本の森林、そして地球を守る取り組みの一助になりたいと考えています。
イベント概要
日 時:2019年9月24日(火)12:00~14:00
場 所:東京都現代美術館(MOT)
〒135-0022 東京都江東区三好4丁目1-1
シ ェ フ:薬師神 陸(やくしじん りく)氏
坂本紫穗(さかもと しほ)氏
参 加 者:招待客22名
サイトURL:https://table.lifull.com/earthcuisine/bamboosweets
会場となった東京都現代美術館の一角には、老舗の菓子匠風の佇まいの屋根軒や垂れ幕、暖簾が設えられ、竹をあしらった畳敷きの小上がりで、招待客22名に竹の和菓子8品を試食頂きました。すべての作品に竹のパウダーを取り入れたコース仕立てのスイーツは、食材としての竹の可能性を感じさせ、繊細な香りと風味を大変ご好評頂きました。
「BAMBOO SWEETS -竹害から生まれた和菓子-」メニュー詳細
風 人と竹がふたたび出会い、
営みが生まれるとき。放置竹林に、新しい風が吹く。-薬師神 陸-
1 竹のササート
笹の葉をライムと合わせ、
さっぱりとしたモヒート風にアレンジしました。
2 竹団子 白餡ショコラとともに
素朴な手亡豆の味わいに寄り添うショコラを、竹林の香りで包みました。
3 葛豆腐 竹炭仕立て
なめらかな葛豆腐に胡麻と竹炭を加え、優しい甘みの京都山利の白味噌のソースをかけました。
4 竹香る和ナンシェ
どら焼きとフィナンシェの生地をあわせ、竹の幹そのものを、25%入れました。
凪 ふと立ち止まって、自然を見つめ直すこと。
それは、私たちの生き方を見つめ直すことでもある。-坂本 紫穗-
1 黒羊羹 竹砂糖添え
竹のしなやかな強さと、竹による害を、竹炭の漆黒に込めています。
2 竹しずく
竹から生まれた竹水を、和三盆のやわらかな甘みで仕立てました。
3 青竹の落雁
空に向かってまっすぐ伸びる竹を、寒梅粉で形づくりました。
4 白きんとん 竹包み
こっくりと風味豊かな大和芋に、未来への明るい光がそそぎます。
「BAMBOO SWEETS -竹害から生まれた和菓子-」シェフ
薬師神 陸(RIKU YAKUSHIJIN)
辻調理師専門学校卒業後、同校のフランス料理講師としてスタート。
2014年『SUGALABO』のシェフに就任し国内外で活躍。
2017年にRED U-35 GOLD 受賞ほか、国内外のアワードを多数受賞。
今夏独立し〝食のリテラシーを磨く〟をコンセプトにイベント企画、
メニュー監修など幅広い料理人の働き方をしている。
instagram: @rikuyakushijin
【主な受賞歴】
2011年 トック・ドール料理コンクール 農林水産大臣賞 受賞
2013年 トロフェ・ドゥ・キュルノンスキー・ジャポン finalist
2013年 辻調グループ校 最優秀職員表彰
2016年 サンペレグリノ ヤングシェフfinalist
2017年 RED U-35 GOLD egg受賞等
坂本 紫穗(SHIHO SAKAMOTO)
和菓子作家。1982年栃木県宇都宮市出身。IT企業を退職後、
和菓子作家としてオーダーメードの和菓子を作品とした制作・監修。
和菓子教室やワークショップも行い、2016年にはミラノ・サローネにて
和菓子のデモンストレーションおよび展示を手掛ける。
〝印象を和菓子に〟をコンセプトに日々のあらゆる体験、印象を表現し続けている。
【主な活動遍歴】
2015年 World Tea Forum 2015にて日本を代表し和菓子の展示・講演・ワークショップを行う
2016年 ミラノ・サローネにて和菓子のデモンストレーションおよび展示を行う
2016年 安倍昭恵内閣総理大臣夫人主催茶会(総理公邸)にて茶菓子を担当
2017年 GINZA SIX内、SIXIÈME GINZAにて塗師 赤木明登氏の漆器作品とともに和菓子の展示を行う
2019年 創作和菓子の宗家 源 吉兆庵よりコラボレーション和菓子をシリーズで発売等
「地球料理 -Earth Cuisine-」プロジェクトとは
LIFULLの飲食事業LIFULL Tableが展開する「地球料理 –Earth Cuisine-」は、食べることが地球のためになる、そして新たな食材の可能性を探るためのサスティナブルなプロジェクトです。プロジェクトの第一弾は、2018年10月に「Eatree Plates」と銘打ち、日本の山や森で問題となっている間伐材に焦点を当て、東京都・奥多摩町の森の中で一夜限りのレストランをオープン。すべての料理に間伐材のウッドパウダーを使用した美しいフルコースに仕立てました。また、LIFULL Tableでも期間限定メニューとして提供し、2019年3月からは間伐材を使用したパウンドケーキ「Eatree Cake 〜木から生まれたケーキ〜」を発売。多くの方に“間伐材を食す” 体験を提供しています。
「地球料理 -Earth Cuisine-」では、これまでの食の枠を超え、新たな可能性を追求する「持続可能な一皿」を提案しています。
そしてこの一皿は、 従来の暮らし方や価値観にとらわれない多様な生き方の提案でもあります。
https://table.lifull.com/earthcuisine/
LIFULL Tableとは
東京都麹町のLIFULL本社に2017年4月オープン。
バランスのとれた食事やコーヒーブレイクが楽しめる空間を提供し「食」を通じて、一人ひとりの人生や暮らしをサポートする事業を行っています。
プロジェクト「地球料理 - Earth Cuisine -」では、「食」の枠を越え、無限の可能性を感じてもらうことで、自分の生きたいLIFEを改めて見つめ直してもらうきっかけを作りたいと考えています。
<アクセス>
東京都千代田区麴町1-4-4 1F
(東京メトロ半蔵門線 半蔵門駅 徒歩4分/東京メトロ有楽町線 麴町駅 徒歩7分)