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2020年度入社式社長訓示(要旨)

2020年04月01日

株式会社LIFULLは、本日202041日にLIFULLグループの新入社員25名を迎えてオンラインでの入社式を行いました。弊社代表取締役社長 井上高志の訓示(要旨)は以下のとおりです。 

 

<2020年度入社式社長訓示(要旨)> 

私たちLIFULLグループは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージとして、国内外に20社以上のグループ会社、海外60か国以上に事業展開しています。
その新たな一員として、同じ志を持つ同志として新入社員25名のみなさんを迎えられたことを心から嬉しく思います。

今日は私からみなさんに2つのメッセージを贈ります。「人生のどんな局面でも、自ら道を切り開いていける信念と能力を備えていく」ために必要なことです。

1.「逆境に打ち勝つ」

みなさんにとって今日は、学生から社会人になる節目の日ですが、世界は新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックで大きな混乱に直面しています。
しかし、振り返ってみると過去にも日本や世界で様々な逆境がありました。
私自身1991年に社会人になりたての頃にバブル崩壊に直面し、たった3か月で入社した会社から転籍になりました。自分が望んだ道ではなく、スタートから違う方向へ進むことになったわけです。

 その中で培われた教訓は、

 ・社会に出ればいつどんなことが起こっても不思議ではない。

 ・どんな状況でも前を向いて自ら道を切り開くしかない。

 ・世の中や会社のせいにしたところで何も変わらない。他律ではなく、自律で切り開く能力を身に付ける修行の場として前向きにとらえる。

 ・会社の中ですら自ら変革を起こし成果を出せない者が、社会変革など起こせるはずがない。

うして自らの信念(不動産業界を変革する)に従い、1995年にたった一人で会社を創業しました。

しかし、1997年には未曽有の金融危機で潰れることがないと思われていた大企業が次々に倒産、2000年代初頭にはネットバブル崩壊が起こり、株価が100分の一になる企業もあり、およそ10年に一度は社会に大変革を起こすような逆境が生まれてきました。

  1990年 バブル崩壊

 2000年 ネットバブル崩壊

 2008年 リーマンショック

 2020年 新型コロナウィルス

しかしそれは機能不全に陥っている部分を明らかにしてくれる兆候でもあります。
それら課題点を克服してより良い未来を、人類はつくってきました。 

みなさんも社是「利他主義」という信念に従って、この逆境に打ち勝ってほしいと思います。

 

2.「ピンチをチャンスに」 

みなさんは、このピンチをチャンスに変える挑戦のプロセスで、自らの能力を磨き上げていってください。

今回の新型コロナウィルス感染症は世界が自律分散型の社会へ進化するための大きなきっかけになると思っています。 

これまでの20世紀までに形成された社会は、効率と利益を追及した結果として中央集権的な社会システムを作り上げてきたと考えています。それまでの技術レベルで全体最適をはかるためには、中央集権的なシステムがうまく機能してきました。
そこには当然メリットとデメリットが存在します。それでも中央集権的な方の具合が良かったのです。

しかし、21世紀を迎えてインターネットで多様性のある社会へと進化し、シェアリングエコノミー、ブロックチェーン、AISNS、コミュニティの多様化などが台頭してくる時代になり、それまでの中央集権的な社会システムの課題が見えてきました。
そして今回のことで、サプライチェーンの機能不全や、医療現場の崩壊、世界が連動した金融システムの同時多発的な市場の混乱などが課題として見えてきました。

21世紀は過度な効率性の追求や利益の追求を目的とするのではなく、「永続的な幸せ(Well-being)を享受できる社会づくり」を目的として、自律分散型の社会システムをテクノロジーで実現する好機になると思っています。
水、食料、住まい、教育、医療、働き方、エネルギー、通信、などの人々の生活の基礎となる領域でオフグリッドや循環型をベースとしたテクノロジーの進化によって、自律分散型社会が形成され、限界費用ゼロ社会の到来を迎えることを私たちは目指しています。
その結果、人々は豊かに人生を送ることと経済的にも不安のない状態を両立でき、多様なコミュニティでWell-beingを高めていくものと思っています。

そして、今回の新型コロナウィルス感染症による影響は、人々の価値観や思考を進化させ、社会の大変革期の始まりになるはずです。 

 

皆さんは新社会人として大変な逆境の時代に船出をすることになりますが、「逆境に打ち勝つ」という信念を持ち、「ピンチをチャンスに」するための能力を磨き上げていって下さい。

 20世紀に生まれ、21世紀に社会人になる皆さんの世代には、ぜひ世紀をまたぐ架け橋となるような革新的な挑戦をしてほしいと願っています。