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2021.09.16

LIFULL コーポレート

年齢に基づく固定観念や偏見、差別「エイジズム」がテーマのLIFULL初のドキュメンタリーフィルム第一弾『年齢の森-Forest of Age-』公開

特設サイト「年齢の森」
URL:https://media.lifull.com/campaign_2021091606

ソーシャルエンタープライズとして、事業を通して様々な社会課題の解決に取り組む株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上高志、以下LIFULL)は、コーポレートメッセージ「あらゆるLIFEを、FULLに。」のもと、あらゆる人が自分らしく生きられる社会を実現したいという想いから、一人ひとりが抱える様々な課題に光を当てたドキュメンタリーフィルムを制作しました。

「ラベリングではなくその人らしさを見つめ、声を聞き、ありのままを認める」ことを伝えていくために第一弾として、2021年9月16日(木)に年齢に基づく固定観念や偏見や差別「エイジズム」をテーマにした『年齢の森-Forest of Age-』を特設サイトで公開します。

さらに本稿では、人生100年時代と呼ばれる現代において、一人ひとりが抱える年齢に関する固定観念について全国18歳以上の男女2,000人を対象に調査した「エイジズムに関する調査」の結果も発表いたします。

■『年齢の森-Forest of Age-』
『年齢の森-Forest of Age-』は、年齢に対する固定観念や思い込み、年齢の多様な捉え方、エイジズムが及ぼす影響などを考えるきっかけにしてほしいという想いで制作された映像作品です。10代から80代までの生き方も価値観も違う11人が年齢をテーマに対話したドキュメンタリーとなっています。「年齢を重ねること」「高齢者とは?」「心の年齢は?」など様々な問いに対して一人ひとりの考えを伝えあいます。そして、「エイジズム」を初めて聞いた人も、意味が分からなかった人もみんなで対話し、理解を深めていきます。

[監督] 今中 康平(いまなか・こうへい)
是枝裕和監督主催の制作者集団「分福」に所属しながら「あの日~福島は生きている~」(2012年)をはじめとした数々のドキュメンタリー映像を手掛ける。

年齢の森-Forest of Age-』を制作したLIFULLの想い
誰もが関係のある年齢、そして老い。そこには、日本ではあまり知られていない社会課題があります。
それは「エイジズム」という、年齢に基づく固定観念や偏見、差別。
例えば、日本映画において「高齢者は弱い」「老いの否定」などのステレオタイプな表現が溢れている(※1)ように、身の回りにも様々なエイジズムが存在しています。そしてその背景にあるのは、高齢者や若者の多様性への理解不足や誤解です。

LIFULLが見つめているものは、この世界に暮らす一人ひとりが抱える課題です。コーポレートメッセージ「あらゆるLIFEを、FULLに。」のもと、世界中78億人の一人ひとりが自分らしく生きられる社会を実現したいと考えています。最も多様性を認め、社会課題に向き合う企業として、本作を制作しました。

※1 参考文献:「日本映画にみるエイジズム」(著者:朴蕙彬)

■LIFULL独自調査「エイジズムに関する調査」

 <TOPICS>
 ① 約8割の人は「エイジズム」を全く知らない

 ② 自分自身がとったエイジズム的行動TOP3
   「年齢を理由に人に席を譲った」「何か思い出せない理由に」「ケガや病気をした理由」

 ③ 自身が受けたエイジズム的体験8人に1人が「何かを思い出せない理由に」

 ④ 45%の人が「年齢による差別はあると思う」、30代が最も高い結果に

エイジズム - ageism -

エイジズムとは、年齢に基づく固定観念、偏見または差別のことです。高齢者や若者に対する周囲からのエイジズムは世界中に蔓延していますが、人種差別や性差別と比べて認識されにくいと言われています。
特に高齢者においては、老いや年齢を背景に無自覚な自己否定につながり、心身の健康に大きな影響を及ぼしています。

【1】「エイジズム」の認知率はたった8.7%、約8割の人は「エイジズム」を全く知らない
まず「エイジズムを知っていますか?」と尋ねたところ、全体の約8割(77.9%)が聞いたこともなく、全く「知らない」と回答し、「見聞きした程度」という人は13.4%でした。一方で、エイジズムを「知っている・理解している」という人は1割にも満たない8.7%に留まりました。

全体の9割以上がエイジズムを知らないということが調査から分かりました。

【2】自分自身がとったエイジズム的行動TOP3
「年齢を理由に人に席を譲った」「何か思い出せない理由に」「ケガや病気をした理由に」
次に、「これまでにあなたがしたことのある、年齢を理由とした発言や行動」について尋ねたところ、「年齢を理由に人に席を譲った」が全体の38.0%で最多回答となりました。

回答が多かった項目は「人が何かを思い出せない理由を年齢や老化のせいにした(34.4%)」「人がケガや病気をした理由を年齢や老化のせいにした(24.6%)」「人が転んだり、息切れした理由を年齢や老化のせいにした(24.3%)」と続き、自分自身や相手に対して記憶やケガ、病気を理由にした言動があったことが分かりました。

さらに、「年齢に関する冗談を言った(23.7%)」「親しくない相手に対して、名前でない年齢に関連した呼び方をした(16.7%)」、高齢あるいは若いに限らず年齢を理由にした「エイジズム的行動」(※2)が明らかになりました。
※2 年齢を理由とした発言や行動を「エイジズム的行動」と定義しています。

【3】自身が受けたエイジズム的体験8人に1人が「何かを思い出せない理由に」
「これまでにあなたが受けたことのある、年齢を理由とした発言や行動」についても尋ねたところ、「年齢を理由とした発言や行動を受けたことがない」という回答が最多(全体の55.4%)となりました。
受けたことがあると回答した項目では、「年齢に関する冗談を言われた(13.4%)」「何かを思い出せない理由を年齢や老化のせいにされた(12.8%)」「転んだり、息切れをした理由を年齢や老化のせいにされた(10.6%)」が上位となりました。
その他、「服装や外見を変えるように促された(5.0%)」「恋愛・結婚への考えを否定された(3.8%)」「夢や希望していることについて否定された(3.0%)」と回答した人もいました。 【2】と同様に、高齢あるいは若いに限らず年齢を理由にした「エイジズム的体験」(※3)の実態が明らかになりました。
※3 自分自身が受けた年齢を理由とした発言や行動を「エイジズム的体験」と定義しています。

【4】45%の人が「年齢による差別はあると思う」、30代が最も高い結果に
「あなたは、年齢による差別はあると思いますか」について尋ねたところ、全体の45.0%が「あると思う」と回答しました。

年齢別では30代が46.8%と全年代で最も高く、18-29歳(42.2%)、40代(46.7%)、50代(46.2%)、60代(43.8%)、70代以上(40.9%)という結果になりました。30-50代が年齢による差別に対する意識が高いことが分かりました。

最後に、「どのようにしたら年齢による差別をなくすことができると思いますか?」と尋ね、以下の自由回答(回答群より一部抜粋)を得ました。

 ・お互い相手の立場になり、いずれその年齢になる又は、その年齢もあったなと思い出して気遣うことができればいいと思う(26歳 女性)

 ・年齢によって異なる能力を互いに理解し合う(19歳 男性)

 ・高齢者を労わる心が、時として差別的にある場合があると思う。
  仕事に対しての年齢制限や、免許の返納など差別のようにも思える、仕方のない事です。(75歳 男性)

 ・自分から、年だからと言わない。前向きに生活する。(69歳 女性)

 ・なるべく先入観を持たずに、相手を単純に一人の人間として見ること。(36歳 女性)

■「エイジズムに関する調査」概要
【調査期間】2021年6月11日~2021年6月12日
【調査方法】インターネット
【調査対象】全国18歳以上の男女2,000名

■特設サイト「年齢の森」
特設サイトでは、ドキュメンタリーフィルム『年齢の森-Forest of Age-』の映像や、エイジズムについて考えるきっかけになる調査データについてもご覧いただけます。

また、今回の映像制作でアドバイザーとして参加していただいた新見公立大学の朴蕙彬(パクヘビン)先生より「無意識のエイジズムを防ぐためのアドバイス」も掲載しています。

URL:https://media.lifull.com/campaign_2021091606

■アドバイザー 朴蕙彬(パクヘビン)先生からの無意識を防ぐためのアドバイス
エイジズムを防ぐために重要な概念として、「ステレオタイプ(固定観念)」があげられます。例えば、高齢者に対する固定観念に「高齢者は弱い」がありますが、実際に高齢者の体力や健康状態は飛躍的に改善されています。しかし、年齢を理由に就労や社会活動などが制限されることは多々あります。

このように、事実に基づいていない固定観念とその危険性について意識することが無意識のエイジズムを防ぐための第一歩です。また、エイジズムがすべての年齢に向けられるものであることから、高齢者ではない自分に課せられているエイジズムはないかを考えることも重要です。

■LIFULLについて(東証第一部:2120、URL:LIFULL.com/
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。
現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、主要サービスである不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」をはじめ、空き家の再生を軸とした「LIFULL地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。

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