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「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年4~6月期」を公開~価格上昇が続く中古マンション・一戸建てだが、ユーザーの反響価格は追随せず~

2022年09月06日

事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上高志、東証プライム:2120、以下「LIFULL」)が運営する“住まいの本当と今”を伝える情報サイト「LIFULL HOME'S PRESS(ライフルホームズプレス)」は、2022年9月6日(火)、「LIFULL HOME'Sマーケットレポート 2022年4~6月期」を公開しました。 

LIFULL HOME'Sマーケットレポートでは、LIFULL HOME'Sで掲載された物件データ、およびユーザーから問合せがあった物件データを四半期・マーケットごとに公開しています。

■主なトピックス
2022年4月~6月期
<賃貸>
▽首都圏では掲載平均賃料が前期(1~3月)比で上昇傾向だが、都心では依然前年を下回る傾向に
▽首都圏では平均専有面積が掲載・反響物件(※1)ともに拡大に向かう一方、近畿圏では引き続き縮小

<中古マンション>
▽全国的に掲載平均価格の上昇傾向が続くも、反響平均価格は首都圏で横ばい傾向、近畿圏・中京圏では下落するエリアもあり、掲載平均価格と反響平均価格の乖離がさらに広がる
▽全国的に反響平均専有面積が縮小傾向。ユーザーは価格上昇への対応として希望専有面積を下げている可能性

<中古一戸建て>
▽首都圏では掲載平均価格が前年比約1割上昇するも、反響平均価格は追随せず
▽路線価も上昇する札幌市・福岡市では掲載平均価格が前年比1割上昇し、反響平均価格はそれ以上の上昇率に

※1 反響物件とは、ユーザーが電話やメールで不動産会社に問合せを行った物件

 

■賃貸
首都圏では掲載平均賃料が前期(13月)比で上昇傾向だが、都心では依然前年を下回る傾向に

2022年4~6月にLIFULL HOME'Sで掲載された賃貸物件の平均賃料は、東京都が9万1,216円で、前期(2022年1~3月)比101.1%、神奈川県が6万6,125円で同101.9%、埼玉県が5万9,595円で同103.0%、千葉県が6万1,820円で同102.4%となり、1都3県(※2)すべてで前の3ヶ月より上昇しました。しかし、前年比では東京都が97.3%、神奈川県が99.5%、さらにエリア別で見ると、東京都心6区が93.4%、横浜市・川崎市が96.8%と、特に都心部で前年の掲載平均賃料を下回りました。いずれも、2021年7~9月期以降に下落した賃料水準を回復できていない状況です。

一方、東京都下(前年比99.8%)や神奈川県その他(※3)(同100.0%)、埼玉県(同102.0%)、千葉県(同101.4%)などの郊外部では、依然として掲載平均賃料は横ばいからやや上昇傾向となっています。また、反響物件の平均賃料は、掲載平均賃料とおおむね同様の動向となっています。

※2 1都3県とは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県
※3 神奈川県その他とは、神奈川県の横浜市と川崎市を除いたエリア

 

首都圏では平均専有面積が掲載・反響物件ともに拡大に向かう

賃貸物件の2022年4~6月における掲載物件平均専有面積は、東京都が29.13㎡で前期比101.9% 前年比96.5%、神奈川県が29.87㎡前期比102.2% 前年比92.2%、埼玉県が32.84㎡で前期比102.9% 前年比95.2%、千葉県が33.85㎡で前期比102.9% 前年比96.6%と、首都圏では前年と比べると縮小傾向にありますが、いずれも前の3ヶ月からは拡大に転じました。
その他の地域では、大阪が31.88㎡で前期比100.7%前年比96.3%、愛知県が37.89㎡で前期比101.0%、前年比97.4%などとなっています。

 

■中古マンション
▽全国的に掲載平均価格の上昇傾向が続くも、反響平均価格は首都圏で横ばい傾向、近畿圏・中京圏では下落するエリアもあり、掲載平均価格と反響平均価格の乖離がさらに広がる

中古マンションの2022年4月~6月における掲載物件平均価格は、東京都が4,921万6,719円で前年比111.8%、神奈川県が2,871万1,721円で同112.6%などと、首都圏の1都3県すべてで前年と比べて上昇していて、特に埼玉県は、2,657万6,162円で同117.7%と価格上昇が顕著です。エリア別で見ても、都心部・郊外部を問わず前期(1~3月)比、前年比ともに上昇傾向にあります。近畿圏においても、大阪府が2,543万8,057円で前年比107.7%、兵庫県が2,169万4,279円で同102.6%、京都府が2,540万5,105円で同104.1%と、いずれも前年と比べて上昇しています。

それに対し、反響物件平均価格は、神奈川県が2,152万9,022円で前年比103.0%、大阪府が2,265万9,261円で同102.5%などと、掲載平均価格の伸長と比べると限定的。東京都は3,868万5,351円で前年比99.0%、兵庫県が1,754万1,071円で同90.9%などと、下落基調にある地域もあり、掲載物件平均価格と反響物件平均価格の差を示した乖離率(反響物件平均価格÷掲載物件平均価格)は、東京都が78.6%(前期は81.6%)、神奈川県が75.0%(同75.4%)、埼玉県が73.4%(同76.5%)、千葉県が77.21%(同77.23%)などと、首都圏1都3県・近畿圏2府1県(※4)すべてで3ヶ月前よりも乖離が広がっています。

※4 2府1県とは、大阪府、京都府、兵庫県

 

全国的に反響平均専有面積が縮小傾向。ユーザーは価格上昇への対応として希望専有面積を下げている可能性

中古マンションの2022年4月~6月における反響物件平均専有面積は、首都圏1都3県・近畿圏2府1県・愛知県および札仙広福(※5)のすべてで前期(1~3月)と比べて縮小しています。掲載物件平均価格が上昇するなか、ユーザーは希望する専有面積を小さくしてでも、価格を抑えた物件を求めている可能性があります。

※5 札仙広福とは、北海道札幌市、宮城県仙台市、広島県広島市、福岡県福岡市

 

中古一戸建て
首都圏では、掲載価格が前年比約1割上昇するも、反響価格は追随せず

中古一戸建ての2022年4月~6月における掲載物件の平均価格は、東京都が5,564万9,374円で前年比108.7%、神奈川県が3,631万3,254円で同110.0%、埼玉県が2,732万8,536円で同110.7%、千葉県が2,485万7,501円で同110.2%と、首都圏の1都3県はいずれも前年比で約1割上昇しました。
一方、反響物件の平均価格は、東京都が4,116万179円で前年比102.0%、神奈川県が2,527万1,707円で同110.3%、千葉県が1,733万4,676円で同112.2%と、上昇基調にあるものの、エリアによっては掲載物件平均価格の上昇に追随しているとはいえない状況です。埼玉県では1,655万6,778円で同99.7%と、1都3県において唯一前年から下落しています。

他方近畿圏の掲載物件平均価格は、大阪府が2,369万9,857円で前年比105.5%、兵庫県が2,298万7,056円で同102.0%、京都府が2,726万7,640円で同102.0%と、首都圏と比べると緩やかであるものの、いずれも前年と比べて上昇しています。それに対し、反響物件平均価格は、大阪府が1,824万7,973円で前年比102.0%と上昇していますが、兵庫県が1,626万9,850円で同98.6%、京都府が1,812万9,885円で同86.2%と、こちらも反響物件平均価格の上昇には比例しないものとなっています。

 

路線価も上昇する札幌市・福岡市では掲載価格が前年比1割上昇し、反響価格はそれ以上の上昇率

2022年4月~6月期の掲載物件平均価格は、仙台市が2,948万5,287円で同99.5%、広島市が2,609万9,266円で同99.7%とほぼ横ばい傾向ですが、札幌市は3,156万5,437円で同109.6%、福岡市は4,193万521円で同109.4%と高い上昇率となりました。

反響物件平均価格は、仙台市が2,282万588円で前年比108.0%、広島市が2,085万7,738円で同103.4%といずれも上昇傾向となり、なかでも掲載平均価格が上昇する札幌市は2,801万5,784円で同131.3%、福岡市は3,542万5,497円で同115.9%と、掲載平均価格の上昇率を超える、反響平均価格の上昇率となっています。なお、2022年7月に国税庁が発表した標準宅地の路線価において、札幌市が属する北海道は対前年平均変動率+4.0%、福岡市が属する福岡県は同+3.6%と、都道府県別の対前年平均変動率ではそれぞれ全国1位と2位となっています。

 

 

詳細データ
詳細データは、LIFULL HOME'S PRESSをご覧ください。LIFULL HOME'S PRESSでは、賃貸3記事(首都圏版、近畿圏版、中京圏版・愛知・札仙広福版)、中古マンション3記事(首都圏版、近畿圏版、愛知・札仙広福版)、中古一戸建て3記事(首都圏版、近畿圏版、愛知・札仙広福版)を公開。各記事から、エリア別・駅別データなどをダウンロードいただけます。

・LIFULL HOME'S PRESS:https://www.homes.co.jp/cont/press/
・調査データ・ランキング:https://www.homes.co.jp/cont/press/report/

調査概要
・集計対象データ:2022年4月1日~6月30日に、LIFULL HOME'Sで登録・公開された、賃貸マンション・賃貸アパート・中古区分マンション・中古一戸建て
・分析:株式会社LIFULL LIFULL HOME'S PRESS編集部

 

LIFULL HOME'S PRESSについて(URL:https://www.homes.co.jp/cont/press/
衣食住は人にとってかけがえのないもの。その中でも住まい選びは人生の大きな選択のひとつです。一人ひとりが楽しみながら、自信を持って住まい選びができるように。LIFULL HOME'S PRESSは、住まいを取り巻く「本当」と「今」の情報を通じて、人と住まいの豊かで幸せな関係を目指していきます。

 

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2022年3月に設立25周年を迎え、現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、主要サービスである不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」をはじめ、空き家の再生を軸とした「LIFULL地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。