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一口1万円からという手軽さから新しい投資スタイルとして注目を集める「不動産クラウドファンディング」の2022年版マーケットレポートを公開

2023年05月11日

~募集総額・新規参入企業数・平均利回りともに過去最高を記録~

 

事業を通して社会課題の解決に取り組む株式会社LIFULL(ライフル)(以下LIFULL、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上高志、東証プライム:2120)は、新しい投資のスタイルとして社会的な関心が高まる中で、継続的に成長を続ける不動産クラウドファンディング市場に関して独自に調査を行い、このたび「2022年版 不動産クラウドファンディング マーケットレポート」を公開しました。

マーケットレポート詳細:https://recrowdfunding.lifull.jp/article/22000176/

 

調査の背景

人生100年時代に入り、「老後資金2000万円」が話題になるなど人々の関心が「どのようにお金を貯めるか」に向き始めています。史上稀に見る低金利時代に「貯金から投資へ」の転換が叫ばれる中、新しい投資スタイルとして注目を集めているのが不動産クラウドファンディングです。
不動産クラウドファンディングとは、インターネットを通じて複数の一般投資家から資金を集め、その運用益を投資家へ分配する仕組みのことです。一口1万円からの投資が可能で、景気の影響を受けにくく、損失を抑える安定的な運用がしやすいのが特徴です。

不動産クラウドファンディングについて:https://recrowdfunding.lifull.jp/guide/about/

本投資手法は2017年の法律改正から始まったものであり、近年は参入事業者数、投資家数がともに急拡大しています。この市場拡大の流れにおいて、現時点での市場環境を把握することを目的に、関連する情報を集計・分析し、マーケットレポートとして公開しました。

 

2022年版 不動産クラウドファンディング マーケットレポートから注目の数字

①募集金額は前年比224%

2017年の不動産特定共同事業法改正によりインターネットでの電子募集が可能となって以降、供給数、募集総額ともに成長を続けている不動産クラウドファンディング市場は、2022年もその成長を継続しており、ファンドの募集総額は前年比224%となる約548億円でした。

特に2022年は金額規模が大きい大型プロジェクトが多く募集され、市場におけるファンド供給数の増加だけでなくファンドあたりの募集金額(事業規模)も拡大していることから、不動産クラウドファンディングは、事業者と投資家双方が注目する選択肢となっていることがうかがえます。

 

②新規参入は過去最高の21社。一方でファンドの組成がなかった事業者も。

2022年は、21社が新たに不動産クラウドファンディング事業に参入しました(※)。2018年からの累計では64社となりましたが、そのうち2022年にファンドを供給しているのは57社です。
投資家登録をしてもファンドの組成がされなくなることもあるため、定期的に投資家登録した事業者の動向はチェックすることをおすすめします。

 ※2022年に免許を取得した事業者のうち、ファンドの組成を行なった事業者

 

③平均利回りも過去最高の5.8%
2022年に組成されたファンドの平均利回りは、5.8%でした。2021年より募集金額が1億円を超える大型案件でも、高利回りでファンド組成される傾向が見られました。2022年もその流れが続き、結果的に6%に近い平均利回りとなりました。

 

このレポートが不動産クラウドファンディング市場への関心をより高め、2023年はさらに活況を呈するマーケットとなることを期待しています。

その他マーケットレポートの詳細については以下をご覧ください。
https://recrowdfunding.lifull.jp/article/22000176/

 

LIFULL HOME'S総研チーフアナリスト 中山登志朗 考察

不動産クラウドファンディングは今後の更なる市場規模拡大が期待できる、注目すべき投資セクター

クラウドファンディングは、クラウド=群衆とファンディング=資金調達を組み合わせた造語で、専らインターネットを活用し不特定多数から少しずつ資金調達する手法です。これを不動産開発に活用したのが不動産クラウドファンディングで、2017年に不動産への共同投資を規定している「不動産特定共同事業法」の改正によって実現可能となりました。

資金調達は金融機関からの借入や特定の関係者、ベンチャーキャピタルからの出資などが一般的ですが、不動産クラウドファンディングは、少額=小口投資であるため、手軽さや拡散性の高さ&早さ、テストマーケティングとして有用性が確認できるなどのメリットがあり、新たな資金調達手法として年々注目度が高まっています。

本調査は、この不動産クラウドファンディングの“現在地”を示すもので、2022年には前年比2倍以上に市場規模が拡大していますが、小口投資であることから約548億円とJリート(不動産投資信託)の市場規模、約15兆円(2023年3月時点)と比較すると極めて小さく、したがって、利回りの高さも含めて今後の発展可能性に大いに期待が持てる不動産投資の手法と見ることができます。

特に不動産クラウドファンディングは、例えば住宅弱者と言われる人達に安心して住んでもらえる住宅を提供したいとか、多くの世代がコミュニケーションを取りながら暮らせる賃貸住宅を開発したいといった“想い”を出資者に伝えることが可能です。その“想い”に共感し、応援したい&そのサービスを利用したいと考える人が支援するという、出資を通じて目的を達成しあえる関係性が、この不動産クラウドファンディング最大のメリットであり魅力です。今後の更なる市場規模拡大が期待できる、注目すべき投資セクターと言えるでしょう。

 

調査概要

対象期間:2022年1月〜2022年12月
対象サービス:不動産特定共同事業法における第一号事業者、第三号事業者のうち電子免許を保持して運営されているサービス
集計方法:対象サービスの公開情報にて集計
分析:LIFULL 不動産クラウドファンディング 編集部

 

株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120URLhttps://lifull.com/

LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。

現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、主要サービスである不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」をはじめ、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。

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