2026.03.25
LIFULL、生成AI人材指標「LAIC」を開発。組織全体で、生産性向上のみならず事業成果創出までを目指す
スコアを測るだけでなく次の成長ステップへ導く「羅針盤」として設計。
「測定→育成→事業成果」を一気通貫でつなぐ全社統合型エコシステムを構築
事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊東祐司、東証プライム:2120)は、全従業員を対象とした生成AI人材指標「LIFULL AI Compass(LAIC)」、高度AI活用人材「シチズンデベロッパー(CD)」の認定制度、およびCD育成プログラム「CD BOOST CAMP」の運用を2026年2月より本格開始しました。LAICは「The Compass for AI Voyage(導く羅針盤)」をコンセプトとし、スキルの測定にとどまらず、育成から事業成果への接続までを見据えています。業務改善による生産性向上とAIプロダクト開発力の強化を同時に推進し、創出した時間と価値を事業成果へ還元してまいります。

開発の背景と狙い:AI活用率の向上だけでなく「事業成果の創出」にもコミット
LIFULLは2025年12月、従業員の96%が生成AIを業務活用し、半年間で約50,000時間の業務時間を創出した実績の発表とともに、「AIイノベーション本部」の新設とAI化人材100名規模の育成を宣言しました。(※)
活用率の向上で一定の成果を上げた一方、効率化で生まれた時間の事業成果への還元や、職種特性に応じた育成の体系化など、次の段階の課題が浮かび上がりました。国内でもAIスキル指標の整備に着手する企業が現れ始めていますが、「削減した時間をどこに再投資し、事業成果にどうつなげるか」という問いは、いまだ答えのない未踏の領域です。LIFULLは先行実施者の実績データを手がかりに、試行錯誤を重ねながらこの課題に正面から挑みます。
※LIFULL従業員の96%が生成AIで業務効率化、過去最高となる約50,000時間の業務時間を半年間で創出 https://lifull.com/news/45750/
LAIC・CD認定制度・CD BOOST CAMPの概要
1. LIFULL AI Compass(LAIC):設計思想を「測る」から「導く」へ
LAIC(LIFULL AI Compass)は、「The Compass for AI Voyage」をコンセプトに掲げ、スコアの測定にとどまらず次の成長ステップへ導く「羅針盤」として設計した生成AI人材指標です。非エンジニア版(Lv.1〜5)は業務活用の行動変容を、エンジニア版(Lv.1〜6)は生成AIを活用したプロダクト開発・運用能力を、それぞれ体系的に可視化します。
LAICは先行実施の実績を起点に、測定の先にある事業成果への接続という未知の領域へ踏み込むための循環エコシステムとして構想しました。LIFULLは3年で社内オペレーション業務の効率を2倍に引き上げ、一人当たり利益を向上させていくことを目標に掲げ、LAICを中核の仕組みと位置づけています。
- 測定:全従業員の生成AI活用度をLAICで定期モニタリング
- 育成:3以上の人材をCD候補として抽出し、実務型プログラムで育成
- 認定:実務で成果を出した人材をCDとして認定
- 展開:認定CDが部署内にナレッジを展開し、組織全体の底上げを実現
- 事業成果:創出した時間を2つのルートで事業成果に還元し、一人当たり利益を向上
①コア業務への再投資(受注率向上・AIプロダクトによる事業成長)による売上の最大化
②業務自動化による売上原価・販管費の抑制を通じたコストの最適化
この循環を通じて、本指標を一過性の診断で終わらせず、事業成果の創出を持続的に牽引するエンジンへと進化させることを目指します。
2. シチズンデベロッパー(CD)認定制度
シチズンデベロッパー(CD)とは、エンジニアではない業務現場の社員が、生成AIやノーコード/ローコードツールを活用して自ら業務プロセスの改善・自動化を主導する人材を指します。
非エンジニア人材をCDとして育成する意義は3点あります。
- 「何を自動化すべきか」を最もよく知る現場担当者が開発することで、外部委託では得られない精度と即応性が生まれます。
- 生成AIの技術進化は極めて速く、現場に開発能力を持つ人材がいることで組織がAIの進化に自律的に適応できます。
- 業務改善の需要はエンジニアの供給を恒常的に上回っており、現場が自ら課題を解決できる体制がなければ組織全体の生産性向上は実現しません。
LIFULLでは、LAICのモニタリングを通じて高い活用度を示す人材をCD候補として抽出し、育成・認定する制度を整備しました。認定の要件は「研修を修了した」ではなく「実務で成果を出した」こと(LAIC Lv.4相当)。これにより、形式的な資格ではなく、現場で実際に変革を推進できる人材を輩出します。なお、LAICは人事評価とは切り離して運用しており、失敗を恐れず挑戦できる心理的安全性を確保しています。
3. CD BOOST CAMP:超実践型育成プログラム
CD BOOST CAMPは、CD候補者を短期間で実務レベルの変革リーダーへ育成する超実践型プログラムです。座学中心の研修ではなく、受講者自身の担当業務における課題を題材に、AIを活用した業務改善の企画から実装・効果測定までを一貫して実践します。
先行実施した受講者は、各自の業務において削減率31〜88%、最大月28時間の業務時間削減を達成し、本格運用前から具体的な成果を実証しています。
LIFULLはCD100名体制の構築を目指しており、認定CD1名がチーム5名へナレッジを展開する波及モデルにより、月間7,380時間(年間約88,560時間)の削減効果を見込んでいます。
4. AIプロダクト開発力の強化:圧倒的なスピードで「業界初」を生み出す
LAICのエコシステムは非エンジニアの業務改善にとどまりません。LIFULLはエンジニアのAIプロダクト開発能力を組織的に引き上げ、圧倒的なスピードで「業界初」を生み出し続ける体制の構築を目指しています。
LAICエンジニア版では、生成AIを活用したプロダクト開発・運用能力をLv.1〜6の6段階で可視化します。各レベルに応じた育成・実践機会を段階的に整備し、上位レベル(Lv.3以上)の人材が商用AIプロダクトの開発を牽引する体制を構築します。最上位のLv.6「AIネイティブ設計・変革」は、全社AI基盤の設計やAIエージェントを組み込んだ事業プロセスの構築などの領域にも踏み込んでいます。
CDによる業務改善がコスト最適化(売上原価・販管費の抑制)を、エンジニアによるAIプロダクト開発が売上の最大化(新規事業・イノベーション創出)を担い、この両輪で業界に革進をもたらすとともに、一人当たり利益の向上へ接続するーこれがLAICを中核とする全社統合型エコシステムの全体像です。
今後の展望
LIFULLは2026年度内にCD100名体制を構築し、認定CDの部署横断連携によりナレッジを全社規模で循環させてまいります。エンジニア向けの育成・実践プログラムも順次展開するとともに、海外拠点の人材や知見も活用しながらAIプロダクト開発力を強化します。
業務改善を通じて一人ひとりの生産性向上を実現し、その成果を事業成長へとつなげることで、「あらゆるLIFEを、FULLに。」の実現を加速してまいります。
株式会社LIFULL 執行役員CAIO(Chief AI Officer)兼 AIイノベーション本部長 長沢 翼のコメント
先日LIFULLは業界に先駆けて、住まい探しを始めとする統合型AIエージェント「LIFULL AI」(https://www.homes.co.jp/ai-homeskun/)をリリースしました。中期経営計画の軸でもある「AI First」方針のもと、AIプロダクト開発をすると同時に、AIを徹底的に活用し社内業務を変革していくことも進めています。
2025年12月、LIFULLは従業員の96%が生成AIを活用し、半年間で約50,000時間の業務時間を創出したことを発表いたしました。これはエンジニア職だけでなく営業やバックオフィスを含む全従業員が、変化を恐れず自らの業務を変革しようと挑戦し続けた「現場の力」による成果です。
しかし、活用率の向上・削減時間の増加だけでは組織の変革は完結しません。次に必要なのは、AIによって業務プロセスを見直すことのできる人材を「仕組みとして育て続ける」こと。そして育った人材が組織のいたるところで業務に革進を起こし、生産性を事業成果へと直結させるフェーズです。
その一歩目として、確立した答えを誰も持っていないこの領域に挑むための羅針盤となるのが、AI人材育成プログラム『LAIC』です。先行実施した従業員がそれぞれの現場で31〜88%の業務削減を実現してくれたことは、最初の一歩として確かな手応えとなりました。試行錯誤を繰り返しながら、この仕組みを磨き上げていきます。
LIFULLはこれからも、「業務改善による生産性向上」と「AIプロダクト開発による業界の革進」を両輪に、AIの徹底活用を通じて価値創造を力強く加速させてまいります。その実現を通じて、住まい領域におけるAIリーディングカンパニーとして、あらゆるLIFEをFULLにする未来を切り拓いてまいります。
株式会社LIFULLについて (https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」、不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家(けんびや)」などの事業展開を行っています。
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