個人への投資
内発的動機に基づく挑戦
当社は人材戦略の核に「内発的動機」を置いています。人はやりたいことに取り組んでいるときにこそもっとも熱中して成果を上げ、自発的に学び、大きく成長します。よって、内発的動機に基づく挑戦機会づくりに投資することが、経営理念実現に向けたもっとも効果的な人的資本投資であるとともに、社員のキャリアビジョンの実現にも効果的であると考え、様々な機会を設けています。
挑戦機会の全体像
経営理念実現に向けた挑戦機会
様々なかたちの挑戦機会を提供することで、社員がガイドラインに則した「大胆な挑戦」をし、戦略的に多様な事業を生み出し続けていくための文化づくりを行っています。
Social Innovation Forum
社会課題の解決とイノベーションを生み出す文化の醸成を目的とする全社イベントです。全社員が参加対象で、各自が自身の視点から社会課題を見つめ、解決のアイデアを発想するグループディスカッションを中心としたプログラムです。部署や職種に関わらず、全員が同じ時間を共有しながら課題に向き合い、ディスカッションによって意見を掛け合わせていくことで、アイデアを磨きます。
SWITCH(新規事業提案制度)
内定者を含めた社員が誰でも新規事業を提案できる制度で、役職や職種、社歴などに関係なく多くの社員が挑戦できる場となっています。「LIFULL 介護」や「LIFULL FaM」など、この制度から様々な子会社・新規事業が生まれています。
クリエイターの日
変化の激しい技術開発領域やクリエイティブ領域における知識や能力を高めるため、通常業務を離れて、新たな技術やそのアウトプットに取り組むための社内制度。技術・アイデアの醸成や様々なプロジェクト発足の機会となっています。
クリエイティブアワード
プロジェクトの成果やプロセスを社内で発表し、社員の投票によりグランプリを決める表彰制度です。新しい価値の創出や、既存の機能等の改良・改善といった視点で高評価を獲得したプロジェクトについての知見の共有や、より多くの社員の挑戦意欲の向上に役立っています。
社会貢献活動支援制度 One P’s(ワンピース)
詳しくは地域社会貢献ページをご覧ください。
キャリアビジョン実現に向けた挑戦機会
当社では、社員の内発的動機を人材戦略の核に据えているため、仕事の任命はできる限り本人のキャリアビジョンを尊重して行います。社員のキャリアビジョンの実現を支援する制度や取組みを以下のように整備しています。
キャリアデザインシート
キャリアビジョンの実現のため、各社員は定期的にキャリアデザインシートを入力し、上司へ提出することとなっています。最終的なキャリアビジョンから逆算して5年後、3年後の目標を定めるもので、異動意向や職種変更希望を表明することも可能です。
キャリア選択制度
社員個人のキャリアビジョン実現の支援策として、半期に一度自身のキャリアビジョンに沿った部署の異動を希望することができるキャリア選択制度があります。
キャリフル(社内兼業制度)
部署の異動を伴わない社内兼業制度「キャリフル」では、業務時間の10%を使って所属する部署以外での仕事を経験することができます。 LIFULLでは社員が自身のキャリア形成や成長の機会として活用しています。
キャリアライズ(兼業届出制度)
当社では、自身の成長や会社の成長に繋がる場合には兼業を許可しています。相当数の社員が「キャリアライズ」というこの届出制度を利用して兼業を行っています。
社内公募制度
特定の業務を専門的に担当する者を広く社内から公募する制度。新事業の立上げ等の際に不定期に社内公募が行われます。
資格取得奨励制度
当社では、正社員・契約社員を対象に、スキルアップを支援するために、会社として奨励する資格に合格した場合、その受験費用を負担しています。
キャリア支援室
当社では、従業員が社外、社内のキャリアアドバイザーに直接相談ができ、迷いや悩みなくキャリアを描くことを支援するキャリア支援室を提供しています。
- 1.社外キャリアアドバイザー
社外のキャリアアドバイザーに相談ができます。 - 2.社内キャリアアドバイザー
一般的なキャリア相談から、LIFULLの仕事や制度について等、幅広く相談が可能です。
未来人材会議
次世代リーダー人材の発掘、育成を目的とした組織横断会議です。事業計画に基づいて中期的にあるべき組織を想定し、各ポジションにおける人材の充足状況をモニタリングした上で、採用・育成を実施しています。
目標設定と評価
LIFULLの人事制度は、社員一人ひとりの成長を支援することで、「経営理念の実現」と「社員のキャリアビジョンの実現」を両立することを目的としています。
評価プロセスにおいては、社員の自発性を重んじた目標設定をおこないます。組織全体の目標を達成するために各人が何をすべきか考えて自身の目標を検討し、上司と話し合いの上で設定します。
挑戦を支える成長機会
LIFULLでは社員の能力や役割に合わせて各種研修を実施しています。
新入社員研修
社内システム、ハウスルール等、入社後LIFULLグループ社員として必要な基礎知識を習得する研修です。
eラーニング
職種や等級に応じて必要となるスキルや知識を習得する研修です。
ミドルセッション
組織長を対象としたプログラムで、組織マネジメントやチームの成果追求に役立つ知見を共有する場となっています。
クリティカルシンキング研修
ロジカルシンキング研修を終えている社員を対象にLIFULL大学(後述)にて開催しています。論理的思考に基づいた課題解決やコミュニケーションができることを目指しています。
新任組織長向け研修
新任組織長を対象とした、経営理念の実現に向けた組織マネジメントやKPIマネジメント等を習得する研修です。
リーダーズアイセミナー
各種業界の先駆者を招き、経験や知見をお話いただくセミナーです。
女性社員向けキャリアセミナー
女性のキャリア開発の支援を目的として、社内外のロールモデルのこれまでの歩みを紹介するセミナーを開催しています。
LIFULL大学
社員の学びに対する意欲をサポートする場として、LIFULLでは社内大学「LIFULL大学」を設置しています。クリティカルシンキング、タイムマネジメント等の汎用的なスキルをはじめ、最新の技術を学ぶプログラムなど、社員の自発的な提案に基づくテーマに沿って「ゼミナール」を随時開催しています。
elFULL
50歳になった社員のキャリアプランや人生設計を支援するプログラムです。人生100年時代を充実したものにするためのサポートをしています。
Sophomore Engineers Training
若手エンジニアのためのプログラムで、サービス開発に必要な要素を学ぶことができます。
海外選抜研修
活躍が認められた社員を選抜し、海外研修を実施しています。研修プログラムを通して、選抜社員のグローバル視点の醸成、さらなる成長や、個人・組織へのフィードバックを期待するものとなっています。
内発的動機に基づく挑戦に関する目標と実績
重点テーマ内発的動機に基づく挑戦
指標 | 目標 | 2023年9月期実績 |
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異動希望(キャリア選択)が実現した割合 | ― | 62% |
事業責任者経験者数※ | ― | 27人 |
新規事業承認実績 | ― | 1件 |
※2018年9月末時点より2023年9月末現在までに「社会課題解決に挑む事業」の責任者を経験した人数(退職者を除く)
Well-being
当社では、Well-beingを追求することは、社員の内発的動機に基づく挑戦や生産性の向上に繋がり、その結果として事業の持続的成長や企業価値の向上につながるものと考えています。
経済産業省が推進する『健康経営』について、当社の取り組みはトップメッセージをご覧ください。
心身の健康
推進体制
戦略マップ
健康への取組み
「まなぶ、はかる、しえんする」の3つの活動を柱に、社員が内発的動機に基づいてセルフケアができるような支援をおこなっています。
1. まなぶ
自身でメンタルヘルス、フィジカルヘルスの向上に取り組めるように、専門家から様々な知見を得られるセミナーを開催しています。
主な取組み
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健康診断結果の読み方講座
産業医が健康診断結果表の読み方を全体と部位別に解説する動画を撮影し、社員は常時閲覧できる状態にしています。
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テーマ別セミナー(食事、睡眠、禁煙、メンタルヘルス等)
産業医が健康に影響を及ぼす重要なテーマについてセミナーを開催しています。
2. はかる
フィジカル、メンタル、エンゲージメント等の状態を定期的に測定して社員にフィードバックすることで、個々の課題、原因、打ち手を明確にします。
主な取組み
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健康診断
定期的、定量的に健康状態を把握することが健康保持増進の大前提となるため、定期健診受診率100%を目標値として設定しています。また、法定の診断項目以外にドック関連項目も案内しており、病気の早期発見に役立っています。
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労働時間管理
管理職が常に自部門の労働時間を把握して組織をマネジメントできるように毎月情報提供を行っています。特に課題がある部門には人事部門から注意喚起を行っています。
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エンゲージメントサーベイ
社員の健康に大きな影響を及ぼすため、エンゲージメントを健康経営全体の主要指標とし、年2回測定しています。数値の低い部署には人事部門がサポートし組織課題を解決することで、社員の過剰なストレスの発生を未然に防いでいます。
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Well-beingサーベイ
社員のWell-being状態を把握するため、月1回のサーベイを実施しています。サーベイシステム内から人事部門へ気軽に相談できる仕組みを構築しているとともに、数値が下がった社員には人事部門から声をかけてサポートしています。
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ストレスチェック
毎年1回ストレスチェックを継続して実施しています。経営陣に定期報告を行うことで課題があれば解消し、高ストレス者には医師との面談を勧奨してメンタルヘルス不調の未然防止に努めています。
3. しえんする
社員の健康保持・増進に必要な機会を提供しています。
主な取組み
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健康相談室
毎月希望者を対象に、産業医・産業保健師との面談機会を設けています。心身の不調だけではなく、日々の生活習慣に関するアドバイス等、社員の健康全般の相談に対応しています。また、上司に対し、不調のメンバーとの接し方や配慮の仕方等のアドバイスも行っています。
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婦人科検診費用を会社負担
女性特有の病気である子宮頸がん検診、子宮卵巣検査、乳がん検診の費用を一部会社が負担しています。
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感染症対策(インフルエンザ、新型コロナウイルス)
インフルエンザの予防のため、社内で毎年予防接種を実施し、費用を会社が負担しています。新型コロナウイルスへの対応として、社員本人が就業日にワクチンを接種する場合、接種に要する時間を就業時間として扱う他、接種後副反応が生じ、就業が困難になった場合、特別有給休暇を付与します。また、社員が家族の接種に付き添う場合も、特別有給休暇を付与します。
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復職支援プログラム(re:START)
育児休業から復職した社員の復職後の不安、不満、不便を和らげ、安心して勤務できるよう、先輩パパ・ママ社員が半年間サポーターとして支援します。
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傷病休職者への支援
産業医・産業保健師、人事、職場が連携し、円滑に職場復帰できるようサポートしています。また、社員が心身ともに不安のない状態で勤務ができるようになるまで、復職後も継続的に産業医や保健師との面談を実施しています。
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サークル活動支援
社員同士が仕事以外の関係によっても関わり合える環境や、リフレッシュの機会を作ることを目的とし、サークル活動を支援しています。
多様なライフスタイルの支援
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フレックスタイム制度
社員が一定の時間帯の中で、始業・終業時刻、労働時間を自ら決定することができます。
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ハイブリッドワーク
セキュリティルールの遵守を条件に場所の制限なくリモートワークが可能です。部門ごとに最も効果的なオフィス勤務/リモートワークのバランスを決めて運用しています。(社員間のコミュニケーションを活性化させるためにオフィス勤務を推奨しており、原則週3日はオフィス勤務としています。)
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半日・時間有給休暇
就業規則に基づき有給休暇を半日、時間単位での分割取得することが可能な制度です。
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リフレッシュ休暇制度
年次有給休暇を4日連続で取得した場合に、リフレッシュ手当30,000円が翌月給与にて支給される制度です。
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LIFULL休暇
社員は自身や家族、ペット等のLIFEをFULLにするために、有給の休暇であるLIFULL休暇を年2日取得できます。
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ワーキングファザーマザー支援
子育てしながら働く社員を支援する施策。「出産休暇」「短時間勤務」「看護休暇」などを設けています。また、産休・育休から復職する社員をサポートするプログラムやコミュニティがあります。
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介護休暇
要介護状態にある家族の介護その他の世話をする社員は、会社に申し出ることにより年間15日までを介護休暇取得することができます。
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週休3日制度
週休3日を選択できる制度。1日の労働時間は維持し、月間労働時間の減少に伴い給与・賞与は減額します。社員にとっての働きがいを高めるとともに、より多くの優秀な方に働く場所として選択していただくために導入している制度です。
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取得理由を問わない短時間勤務制度
育児・介護等の理由を伴わなくても取得可能な短時間勤務制度です。「週休3日制度」と同様に、多様化する働き方に則した就労環境を整えるために導入しています。
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持株会奨励金
従業員の資産形成や株価意識の向上を目的として、従業員持株会精度を導入しており、本社およびグループ会社の従業員が加入することができます。20%という高水準の奨励金付与を実施しています。
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資産形成、資産運用等のセミナー
福利厚生のひとつとして、社員のWell-being向上を目的に、資産形成や資産運用等を学ぶセミナー等の受講機会を提供しています。
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福利厚生倶楽部の利用
LIFULLの社員やその家族は福利厚生サービスとして、旅行・宿泊施設・グルメ・自己啓発等のさまざまなサービスを特別価格で利用することが可能です。
Well-beingに関する目標と実績
重点テーマWell-being
指標 | 目標 | 2023年9月期実績 |
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Well-beingスコア※ | ー | 3.4点/5点 |
健康診断受診率 | 100% | 100% |
ストレスチェック受検率 | ― | 94.3% |
組織サーベイの総合スコア | ― | 3.8点/5点 |
※目的、幸福、ストレスに関する4つの設問の平均点