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1,100人に大調査!「実現してほしかった未成線ランキング(関西編)」をLIFULL HOME'Sが発表

2023年07月26日

事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上高志、東証プライム:2120、以下「LIFULL」)が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」は、計画されながらも実現されていない鉄道路線「未成線」の関西人気No.1を決める「実現してほしかった未成線ランキング(関西編)」の結果を発表します。

LIFULL HOME'S PRESS記事

 

路線争奪競争の結果、多くの未成線が生まれた
日本で最初の営業用電車が京都(京都電気鉄道:七条~伏見町下油掛)で開業して以降、関西の鉄道は「私鉄王国」とも呼ばれる独自の鉄道文化を築いてきました。関西は、都市間で並行する鉄道路線も多く、乗客の争奪戦を繰り広げながら発展することになりますが、黎明期には資本家たちが我先にと鉄道を計画し、さながら路線の争奪戦も繰り広げられていました。

そのとき打ち出された鉄道計画のなかには、実現して今も人々にとって欠かせない路線もあれば、工事に着手したものの諸事情で頓挫したものや構想のみで実現せず夢物語に終わった「未成線」も多くあります。しかし、鉄道は住まいや暮らしに大きく関わっており、「実現していれば便利だったかもしれない」未成線も多いのではないでしょうか。

LIFULL HOME'Sでは、関西の主要な12の「未成線」について、京都府・大阪府・兵庫県在住の20~60代男女1,100人にアンケート調査を実施しました。そのなかでも得票数の多かった「実現してほしかった未成線」TOP5を紹介します。

 

リニアで関空が近くなったかも? 実現してほしかった未成線ランキング(関西編)

 

1位】大阪市中心部と関西空港が10分台で結ばれる「関空リニア構想」

アンケート調査で最多の393人が「実現してほしかった」と回答(複数回答)したのが、大阪市中心部と関西国際空港をリニアモーターカーで結ぶ構想です。実現すれば、現在30分以上かかる大阪中心部と関西空港を10分台で結ぶとされていましたが、新たに関空アクセスを担う新線「なにわ筋線」の計画が進み、この構想が具体化することはありませんでした。

 

<アンケートに寄せられた声>

  • 「空港の利用が遥かに便利になる」
  • 「海外から訪日した方に日本の技術をアピールできる」
  • 「関空専用路線で運用してもらえればアクシデントや事故による遅延が減りそう」

 

2位】大阪から有馬温泉がスムーズに箕面有馬電気軌道(現:阪急電鉄)有馬線」

阪急電鉄の前身である箕面有馬電気軌道はかつて、宝塚と有馬を結ぶ鉄道を計画していました。有馬には日本三古泉とのひとつ「有馬温泉」があり、大阪からは電車で神戸または三田を経由してアクセスできますが、この路線が実現していたら、大阪から有馬温泉へ直線的にアクセスできていたことになります。なお、箕面有馬電気軌道は箕面や宝塚温泉などへの遊覧客を乗せる鉄道として建設されましたが、沿線の住宅開発を成功させたこともあり、有馬線の計画は取り下げました。

 

<アンケートに寄せられた声>

  • 「有馬温泉は近いが、なかなか行きにくい」
  • 「宝塚方面からも行けると便利で需要がありそう」
  • 「既存路線は通勤色が強く観光気分にならない。新線に観光特急を走らせて欲しい」

 

3位】北摂エリアを一周し、新大阪駅へ向かう「阪急新大阪千里環状線」

阪急宝塚本線や京都本線の混雑緩和や、新幹線が発着する新大阪駅へのアクセスを目的に計画した路線によって、大阪北部の千里ニュータウンや新大阪駅を循環する環状線の計画が形作られました。実現していれば、北摂エリアの東西方向の移動や、阪急沿線から新大阪駅へのアクセスが便利になっていたと考えられます。既にほとんどの区間で鉄道の敷設に必要な免許が失効し、環状線は未成線となりましたが、今も一部区間の免許が維持されており、2031年に「新大阪連絡線」の開業を目指しています。

 

<アンケートに寄せられた声>

  • 「ずっと十三から新大阪に行けたらいいのにと思っていた」
  • 「阪神間から新大阪駅に行く場合、かなり遠回りしている。阪急の計画では、移動時間を大きく短縮できる」
  • 「北摂地方では、それぞれの路線が繋がっていないので、繋がることのメリットが大きい」

 

4位】京阪電車が梅田に乗り入れる「京阪梅田線」

かつて大阪市中心部への乗り入れを目指していた京阪電車は、梅田への乗り入れを計画していました。実現していれば、大阪のベッドタウンである京阪沿線から、地下鉄に乗り換えることなく大阪の中心地・梅田へアクセスできていたことになります。

 

<アンケートに寄せられた声>

  • 「今は淀屋橋駅で乗り換えが必要であり、徒歩でも中途半端な距離」
  • 「京阪電車から乗り換えなしで梅田まで行けるのは、とても魅力的」
  • 「大阪から京阪電車で京都に行きたい」

 

5位】新神戸からノエビアスタジアム神戸へ1本でいける「神戸市営地下鉄海岸線延伸」

2001年に開業した神戸市営地下鉄海岸線は、工場などが多く立地する神戸市の臨海部を結ぶ路線です。元々は「新長田から和田岬、三宮を経て新神戸を結ぶ路線」として計画されていて、三宮・花時計前駅~新神戸駅が未成線となります。実現していれば、山陽新幹線が通る新神戸駅とつながるため、県外からの出張やスポーツ観戦に便利だったかもしれません。

 

<アンケートに寄せられた声>

  • 「現在の新神戸駅の利便性が飛躍的に高まる」
  • 「ノエビアスタジアム神戸に行く機会が多いから便利」
  • 「新神戸駅と大規模な工業地帯を結ぶ路線があると、ビジネスや通勤での利便性が向上すると思う」

 

6位以下】大阪通勤圏を大きく広げていたかもしれない未成線も
鉄道は都市の計画や発展と密接にかかわっており、鉄道が開業することで人々の動きが大きく変わることもあります。TOP5にランクインした未成線以外にも、大阪市南部の東西を繋ぐ「大阪市営地下鉄敷津長吉線」や西神ニュータウンと西明石駅を結ぶ「西明石・西神線」、生駒山地を貫いて大阪の枚方と奈良の生駒を直結する「信貴生駒電気鉄道生駒線」といった、現在はバス移動や鉄道では遠回りが必要な箇所を繋げる路線が計画されていました。

また、滋賀の近江鉄道・信楽高原鐵道と京都の京田辺を繋ぐ「びわこ京阪奈線」や、大阪の貝塚市内で完結している水間鉄道を、犬鳴山温泉付近を通り和歌山の粉河(こかわ)まで繋ぐ「水間鉄道粉河延長線」など、大阪通勤圏を大きく広げていたかもしれない未成線も存在します。もし、これらがひとつでも実現していたら、街も現在とはまた少し違った姿をしていたかもしれません。

 

関西を拠点に活躍する鉄道系YouTuber「西園寺」さんのコメント
今回の「実現して欲しかった未成線ランキング(関西編)」の結果を見て、生粋の関西人として首を激しく縦に振らずにはいられませんでした。特にランキング1位に輝いた「関空リニア構想」は関西に住む方なら一度は「あったらいいな」と考えたことがあるかもしれません。大阪都心から関西空港までは列車1本ととても便利なのですが、意外と時間がかかるんですよね。余裕を持ちすぎて、飛行機に乗り遅れそうになったこともしばしば(笑)。

また、4位にランクインした「京阪梅田線」構想では、昔にこんな路線が計画されていたというだけでなく、梅田乗り入れを実現するために京阪が設置費を負担した「京阪電鉄乗越橋」などの遺構が現在でも残っています。先人が考えた路線の未来が目に見える形で残されている、鉄道ファンとしてはこれ以上のロマンはありません!

今回ピックアップされた路線の他にも未成線は沢山存在します。案外、皆様の最寄り路線の近くにもその構想の名残が残っているかも?かつて先人が思い描いた”未来”に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。

 

<プロフィール>
同志社大学在学中の大学生。高校2年生の終わりにYouTubeチャンネルを立ち上げ、2019年、原点ともいえる企画「最長片道切符」に挑戦。関西を中心に鉄道や公共交通機関の動画をYouTubeに投稿している。

YouTube(登録者44.7万人 ※2023年7月時点):https://youtube.com/@saionjichannel
Twitter(フォロワー7.9万人 ※2023年7月時点):https://twitter.com/saionji_com

 

LIFULL HOME'S PRESS編集部 渋谷雄大(しぶやたけひろ)のコメント
関西空港は伊丹空港の廃港も念頭に計画されましたが、伊丹空港は存続し、現在は両空港が併用されています。しかしそうなると、伊丹空港と比べて関西空港の都心からの遠さが際立ってしまうものです。1位となった幻の「関空リニア構想」は、そんな不便を解決してくれそうな、希望を与えてくれる未成線です。

2~5位の未成線も、「こことここが繋がっていたら」「あともう少し伸びていたら」という、かゆいところに手が届く未成線がランクイン。それは、すでに関西では便利な鉄道ネットワークが構築され、鉄道だけでどこへでも行ける社会だからこそ生まれる願いともいえます。

住まい探しにおいて、鉄道の有無は重要な指標のひとつとなるため、将来の鉄道の開通を期待して不動産を購入しようと考える人もいるでしょう。便利な鉄道網を築いてくれた先人たちに感謝しつつ、現在も進められる多数の鉄道計画をもとに、これから街がどのように変わるのか、不動産価値がどのように変化していくのか、予測してみるのもまた一興かもしれません。

 

 

調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年7月11日~7月13日
対象者:京都府、大阪府、兵庫県在住の20~60代男女
有効回答数:1,100人

 

■ LIFULL HOME'S について(URLhttps://www.homes.co.jp/
LIFULL HOME'Sは、「叶えたい!が見えてくる。」をコンセプトに掲げる不動産・住宅情報サービスです。賃貸、一戸建て・マンションの購入、注文住宅から住まいの売却まで。物件や住まい探しに役立つ情報を、一人ひとりに寄り添い最適な形で提供することで、本当に叶えたい希望に気づき、新たな暮らしの可能性を広げるお手伝いをします。

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株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120URLhttps://lifull.com/
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。

 

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